山幸彦の神話ゆかりの宮崎県青島を訪ねる

こんにちは。左大臣光永です。
五月も半ば週も半ば!いかがお過ごしでしょうか?

五月半ばといえば京都では
葵祭です…残念ながら私は今年も行けそうにありませんが、
心の中では葵の葉をかざし、独り葵祭りをしみじみ味わっています。

さて本日は、山幸彦・海幸彦の神話にゆかりの
宮崎県宮崎市の青島神社を訪ねます。

突き抜けるような真っ青な空の下、
「鬼の洗濯岩」とよばれる奇岩群が見事な
景観をなしています。



青島
青島



青島へ

JR日南線青島駅から徒歩10分。

にぎやかなみやげ物屋通りを抜けると、
青島に続く橋が見えます。橋の向こうには、
こんもりした青島と、そのわきに小さく鳥居が見えています。

青島
青島

青島
青島

鬼の洗濯岩

海岸一面に広がっているのが、
「鬼の洗濯板(または洗濯岩)」とよばれる奇岩群です。
青島の一番の見どころです。

鬼の洗濯板
鬼の洗濯板

鬼の洗濯板
鬼の洗濯板

固い砂岩(さがん1)と柔らかい泥岩(でいがん1)が
何層にも重なった地層が隆起して、
長い間波に洗われて柔らかい泥岩が流され、
固い砂岩だけが残ったものです。

巨大な洗濯板のように見えるので「鬼の洗濯板」
または「鬼の洗濯岩」とよばれます。

たしかに一列、一列の岩がまるで洗濯板の目のように
整然と並んでいます。

ここに巨大な鬼が、巨大なシャツをこすりつけて、
ゴリゴリゴリゴリ洗濯してるというイメージです。

しかし、どう見てもこれ、自然現象でできたとは思えないです。
整然としすぎてます。夜中に鬼が手下を使って
工事してるとしか思えません。

今日はここまでやったから明日は、向こうやるかあ。
手が足りねえなあ。昨日きてた派遣さんは?
あいつ、やめちゃったよ。なんだよ根性ねえなあ
なんて鬼の会話も思い浮かびます。

青島神社

鬼の洗濯板を見ながら橋をわたり、
しばらく砂浜を歩くと、遠くに見えていた鳥居も
ようよう近づきます。

青島神社へ
青島神社へ

青島神社へ
青島神社へ

鳥居をくぐると、左手が青島神社入口です。
入口付近にこいのぼりが吹き流されて、ノンビリした感じでした。

青島神社へ
青島神社

参道には山幸彦と豊玉姫のハニワが飾ってあります。
なかなか山幸彦は頼りになりそうな山幸彦です。

山幸彦・豊玉姫のハニワ
山幸彦・豊玉姫のハニワ

では、行ってくるぞ。あなた、御武運を。

ひしっ…(山幸彦の背中によりそう豊玉姫)

そんな、夫婦の仲睦まじい感じが伝わります。

楼門の左右にうっそうと南国系のシダ植物が茂っているのが
とても印象的です。ふつう神社といえば、
杉とか柏とかが生えてるイメージじゃないですか。
神社とシダ植物の組み合わせは、南国ならで味わいがあります。

青島神社
青島神社

青島神社
青島神社

青島神社 縁起

ここ青島神社は、火々出見命(ホホデミノミコト)、
豊玉姫命(トヨタマヒメノミコト)、
塩筒大神(シオヅツノオオカミ)の三柱の神を祭ります。

火々出見命……いわゆる山幸彦です。
『古事記』によると、山で獣をとる弟山幸彦と、
海で魚をとる兄海幸彦が、ある日ひょんな思い付きから
道具を交換しますが、弟山幸彦は
兄海幸彦の大事な釣り針を無くしてしまいます。

山幸彦・海幸彦
山幸彦・海幸彦

「なんということだ!死んでも探してこい!」

「探せってったってなあー。こんな大海原から、
どうやって探すんだよ…」

海岸で膝小僧かかえる山幸彦。

そこへ、水の底からザバーーとあらわれたのが
塩筒大神(またはシオツチノオオカミ)です。

「若者よ、何をなやんでおる」

「実は兄の大事な釣り針を無くしちゃって、
探してこいと言われたんです」

「ならば、この船に乗るがよい」

見ると葦の船が浮かんでいるので山幸彦が乗り込むと、
船は波にゆられゆられて、海神の宮殿に到着しました。

そこで出会ったお姫さまが、ワダツミノオオカミの娘・
トヨタマビメです。まあ、なんていい男かしら。
なんて美しい女子じゃ。一目ぼれです。
二人は猛スピードで結婚。夫婦となります。

幸せのうちにすごすこと三年。

三年目に、山幸彦は兄のことを思い出します。

「では、義父さん、兄とのことがあるので、
地上に戻ります」

「うむ。兄をこらしめたいなら、
これを使うとよいぞよ」

妻の父が取り出したのは

潮盈珠(しおみちのたま)・
潮乾珠(しおひのたま)という水を自在にあやつる不思議な玉でした。

これを使って山幸彦は洪水を起こしたりしずめたりして
兄海幸彦をこらしめ、勝利しました。

この山幸彦ことホホデミノミコト(別名ホオリノミコト)が
地上に戻った際、仮のすまいとした場所の跡地を祭って建てられたのが、
この宮崎県青島神社です。

ホホデミノミコトとトヨタマビメとの間から生まれたのが
ウガヤフキアエズノミコトで、その子が初代神武天皇です。

山幸彦・海幸彦
山幸彦・海幸彦・豊玉姫・ウガヤフキアエズノミコト・カムヤマトイワレビコノミコト

投瓮所

社殿左手の門をくぐると、入口付近には絵馬が
ずらーーっとぶらさげられており、
中はうっそうとしたジャングルです。

投瓮所へ
投瓮所へ

投瓮所へ
投瓮所へ

ジャングルの中の道を少し歩くと奥まった所に祠があり、
「投瓮所(とうかしょ)」があります。

投瓮所
投瓮所

ああ、これは!京都の壬生寺で見たのと同じです!
願い事をしながら、陶器のお皿を投げるのです。
パリーンと、景気よく割ってください。
なかなか気持ちのいいものです。

島一周

今度は神社を出て、島を一周します。
15分もあれば周れます。
岸はすべて「鬼の洗濯岩」でおおわれ、
不思議な景観を呈しています。

鬼の洗濯岩
鬼の洗濯岩

「洗濯岩」には表面にぱくぼみが無数にあり、
そのくぼみの中には海水が張っていて、
カニや小魚がいっぱいいます。

カニとたわむれていると、時間を忘れますね。

ばっと岩をどかしたら、たいがいカニがいて、
あれっ、あれあれ…ぼく隠れてたのに、
ススス…。いない。いないよ~て感じで逃げていくのが、
実に味わい深いです。

青島の海岸
青島の海岸

青島の海岸
青島の海岸

柵の内側はうっそうとしたジャングルになっており、
南国系のシダ植物が繁り、
キキー、ギャアギャアと鳥獣の鳴き声が響きます。

青島の海岸
青島の海岸

イノシシだの、シカだの、いそうな感じでした。
ここなら食べ物も、いくらでもあるでしょう。

日の出を望む

東に面した海ですから、朝は日の出がまともに見られます。
ホテルであらかじめ時間を調べておいて、
早朝から出かけました。

すでにこんもりした青島の向うがぼんやり明るくなってきていて、
「急がないと日の出に間に合わない」焦ります。

速足で歩いていると、周囲には、何人か、
近くのホテルから日の出を見るために歩いてきていました。
おはようございます。そろそろですかね。ええ、
もう近いですね。自然に飛び交う、挨拶!

青島神社の入口にさしかかったあたりで、
ようやく日の出が、見えました。いいもんですねえ。

青島の日の出
青島の日の出

青島の日の出
青島の日の出

目玉焼きみたいな太陽がすーーと上がって来て、
丸い形になるまでが、驚くほど早いです。

この時は水面のちょっと上に細い雲がかかっていたので、
水面を離れた太陽がいったん雲にかくれ、
ふたたび雲から出てきたので、日の出を二回拝めたような、
オトク感がありました。

途中、青島から砂浜づたいにずーーーっとホテル街まで、
獣の?足跡が続いているのが気になりました。
猪が島から抜け出してホテルに残飯をあさりに向かったんでしょうか。
朝早く海岸をイノシシが歩いている姿は、
見たらギョッとしそうです。

というわけで、
宮崎県宮崎市青島神社を訪れる際は、
朝早く起きて日の出を拝むことが、だんぜんおすすめです。