愛宕山に登る

こんにちは。左大臣光永です。本日は愛宕山(あたごやま)に登ります。

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愛宕山は京都盆地の西北・高雄のさらに西にそびえる標高924mの山です。山頂には火の神カグツチを祀る愛宕神社があり、古くからの修験道の霊場です。

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京都市街からは東の比叡山とともに西の愛宕山がよく見わたせます。

本能寺の変の直前に明智光秀が愛宕神社に登り、愛宕百韻という連歌を奉納したことが有名です。

清滝

愛宕山に登るには、まず清滝に行かねばなりません。しかしバスで清滝にたどり着くのは難しいです。

清滝へバスでの行き方

1
京都駅前から嵐山・大覚寺行(28)に乗り、小渕町下車。清滝行き(94系統)に乗り換え、清滝下車。

2
京都駅前から嵐山・苔寺行(73系統)に乗り、嵐山公園下車。大覚寺・清滝行(94)に乗り換え、清滝下車。

3
JR嵯峨嵐山駅から徒歩6分、嵯峨小学校前から大覚寺・清滝行(94系統)に乗り、清滝下車。

いずれにしても清滝へのバスは一時間一本しかないので注意が必要です。また、京都駅前から清滝への直通バスは一日一本(しかも夕方)しかないので使い物にならないです。

バス停清滝の前に駐車場があるので、車で行くのが一番だと思います。

とにかく着きました。清滝です。

清滝は清滝川の渓流に沿った景勝地です。常に水音が響き、その水もとてもきれいです。人が少ないので深山幽谷の雰囲気が味わえます。

愛宕神社参道

愛宕神社の表参道登り口に来ました。

愛宕神社 表参道登り口

看板に「自分で登山、自分で下山の事」とあります。気をひきしめます。山頂まで4.2キロ。成人男性の足で約2時間。山下るまで4時間かかります。午前中の早いうちから歩きはじめましょう。暗くなるとイノシシやサルが出て危険です。毎年、行方不明者が出ます。

一定間隔ごとに消防団の看板が立ってます。遭難した時は、この看板の番号と文句を伝えるという仕組みです。

ケーブルカーの跡

参道右手にケーブルカーの軌道跡があります。

昭和4年(1929)嵐山からい清滝までの平坦線と、愛宕山麓から山頂までのケーブルカー(鋼索線)が敷設されました。ケーブル敷設にともないホテルや遊園地も建てられ、一時は多くの観光客で賑わいました。しかし昭和19年(1944)戦争末期に鉄供出のため撤去され、戦後も再開されることはありませんでした。

五合目休息所

五合目休息所に来ました。

誰もいません。蚊が多くてとても休憩どころじゃないです。先を急ぎます。

もうだいぶ高い位置に来てます。向いの山々が見渡せます。

水尾分かれ休息所

水尾分かれ休息所まで来ました。

ここから山道を下ると水尾の集落に出ます。水尾は清和天皇の陵がある、のんびりした集落です。ゆずの名産地でもあります。

右に進むと愛宕神社です。右に進みます。

白雲寺 黒門

黒門が見えてきました。

白雲寺 黒門

白雲寺 黒門19

かつて存在した白雲寺の京都側の惣門です。かつて愛宕山は神仏習合の山で、神宮寺の白雲寺と愛宕神社が力を持っていました。しかし明治の神仏分離令により白雲寺は破却されました。この黒門は、数少ない白雲寺の遺構の一つです。丹波側にも惣門がありましたが、現在は残っていません。

愛宕神社

さらに山道をのぼっていき、

愛宕神社につきました。

愛宕神社は愛宕山の山頂に鎮座します。全国に八百余ある愛宕神社の総本山です。

イザナギノミコトの息子・火の神カグツチを祀ります。開祖は役行者とも、和気清麻呂とも。愛宕山全体が修験道の霊場で、「伊勢に七度、熊野に三度、愛宕さんには月参り」と言われます。

本能寺の変に先駆ける天正10年(1582)5月27日、明智光秀は愛宕山に上りました。

光秀は愛宕山(あたごやま)威徳院(いとくいん)西坊(にしのぼう)で連歌の会を開きます。いわゆる「愛宕百韻」です。

その席で、光秀は発句を詠みました。

時は今 天が下知る 五月哉

今こそ、土岐氏の一族である私明智光秀が天下を治める、この五月であるという内容です。

あからさまな、謀反の表明でした。

それから6日後の天正10年(1582)6月2日、光秀は本能寺で織田信長を討ち取りました。

ようやく登りきったぞという安心感に、本殿の写真を撮るのを忘れてしまいました。「愛宕さんには月まいり」ですので、来月また行ってきます。

月輪寺

帰り道です。山道を40分ほど下ると、

月輪寺(つきのわでら)に至ります。

月輪寺

月輪寺は愛宕神社と結びつきの深い天台宗の寺です。愛宕山の中腹にあります。平安時代には空也上人が念仏道場とし、九条兼実が隠棲しました。法然・親鸞もしばしば訪れたといいます。

シャクナゲの花が、まず見事に目に飛び込んできました。

月輪寺 シャクナゲ

月輪寺はシャクナゲの名所なのです。

そして親鸞聖人像。

月輪寺 親鸞聖人像

親鸞聖人が越後流罪になった時に植えたという時雨桜も見ておきたいものです。

境内隅の蔵には、十一面千手観音立像はじめ空也上人自作像などが安置されています。

ところで空也上人像のペーパークラフトがAMAZONで売ってました。作るのは大変そうですが。部屋に置いとくと、気分高まりそうです。
https://goo.gl/UHjHxt

清滝まで

月輪寺を後に、ふもとの清滝川沿いまで下ります。

ここから清滝のバス亭まで徒歩で40分くらいかかります。清滝川の波音をききながら、のんびり歩いていきます。

ただし時間には注意が必要です。阪急嵐山駅行きが最終18時20分。それを逃したら嵐山まで歩くしかないです。やはり基本的に車で来るべきところで、バスは無謀かなって感じがしました。

次回は浜松を歩きます。お楽しみに。

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京都在住の左大臣光永が、近畿を中心に史跡・名所を音声つきで紹介し、その場所にまつわる歴史や伝説などを語ります。楽しみながら深く立体的な知識が身につきます。

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