京都 上賀茂神社を歩く

こんにちは。左大臣光永です。七夕もせまり、巷には
華やかな飾り物が目に心地よい昨今、いかがお過ごしでしょうか?

私はここ2日ほど、サイトをスマートフォンに最適化させるべく
悪戦苦闘していました。業者にたのむと月数万円はかかるのですが、
自分でやってしまえば、何ということは無かったです。

一度だけ設置してしまえば後は特にメンテナンスも必要ない作業です。
なのに業者は人の無知につけこみ、継続的に
金を取ろうとするんですね。困ったもんです。

さて本日は「京都 上賀茂神社を歩く」です。

春の、小雨そぼ降る中、京都上賀茂神社を訪ねてきました。

▼音声が再生されます▼

京都駅から上賀茂神社行きのバスに乗り、30分ほどバスにゆられ、降りるとそこが上賀茂神社前です。

上賀茂神社一の鳥居
上賀茂神社一の鳥居

上賀茂神社。正式名を賀茂別雷(かもわけいかづち)神社といい、毎年5月15日の葵祭でよく知られています。

賀茂祭(かもさい)葵祭(あおいまつり)

葵祭は、もと賀茂祭(かもさい)といいました。

今から約1400年前、この地で暴雨風が起こり農作物が不作となり、人々は大いに困りました。

時の欽明天皇(仏教伝来した時の天皇ですね)が占いをさせた所、賀茂大神の祟りであると。これはいかん。すぐに賀茂大神のお怒りをおしずめするのじゃ。天皇は賀茂社に勅使を遣わし、盛大にお供えをし祭を行います。すると空はすっかり晴れ上がり、五穀豊穣・天下泰平となりました。

これが賀茂祭の始まりと伝えられます。

平安時代には皇室の未婚の女子(内親王・女王)が「斎王(さいおう、いつきのみこ)」として選出され、巫女として賀茂祭を取り仕切りました。京都で「まつり」といえばこの賀茂祭をさすほどの大きな祭となり、『源氏物語』をはじめとする文学作品にも描かれています。

現在は毎年京都在住の一般女性から「斎王代(さいおうだい)」と呼ばれる巫女が選ばれ、祭の中心となります。

立砂

一の鳥居をくぐり、桜を左右に見ながら広々した道を進んでいきます。

上賀茂神社参道
上賀茂神社参道

上賀茂神社参道
上賀茂神社参道

二の鳥居をくぐると境内です。

上賀茂神社参道
上賀茂神社参道

私が行った時はちょうど結婚式をやっていて「うわあ花嫁さんだ」「おめでとうございます」など、ほうぼうから声が聞こえ、ほがらかな感じでした。

上賀茂神社 細殿
上賀茂神社 細殿

二の鳥居をくぐってすぐ正面の「細殿(ほそどの)」と呼ばれる殿舎の前には砂を円錐形に盛り上げた一対の「立砂(たてすな)」があります。

上賀茂神社 立砂
上賀茂神社 立砂

賀茂別雷神(かもわけいかづちのかみ)がご降臨なさった神山(こうやま)をかたどったもので、二つの「立砂」の間に気が走って、そこに神がご降臨されるのです。

左の立砂の頂点には松の葉が二葉、右の立砂の頂点には松の葉が三本挿してあります。

これは陰陽道の教えにより、偶数と奇数があわさることでそこに宇宙の調和がおこり、神が降臨しやすくなるという思想です。

残念ながら、私が見たものは右の立砂の松が雨で流れ落ちたんでしょうか?三本であるべきものが二本になっちゃってました。これでは神様も降臨しにくいなあ。

上賀茂神社 立砂
上賀茂神社 立砂

上賀茂神社 立砂
上賀茂神社 立砂

上賀茂神社 境内
上賀茂神社 境内

神山をのぞむ

上賀茂神社の祭る賀茂別雷神は、神武天皇の昔、神社北方の神山(こうやま)にご降臨なさったと伝えられます。実はこの山の名を私はずっと「かみやま」と思っていました。

ほととぎす そのかみ山の 旅枕
ほの語らひし 空ぞ忘れぬ
式子内親王

この歌は、平安時代末期、賀茂の斎院としてお勤めをされていた式子内親王が、ほととぎすの声を聴いて、ああ…いいなあと思われた、その、10代の頃の思い出をずっと後年になって詠んだ歌です。

この歌では「昔」という意味の「そのかみ」という言葉とかけて「そのかみ山」となっていますので、私はずっと山の名前を「かみやま」と思っていたのですが、今回神社の人の案内で「こうやま」だと知りました。

しかも「こう」にアクセントつけて「こうやま」らしいです。やはり地名のアクセントは現地を訪ねてみないとわからないですね。

さっそく正しい「こうやま」の発音で、神社の人にきいてみました

「神山の見える位置はありますか」
「鳥居を出た所にある社務所の前から見えますよ」

親切に教えてくださいました。すぐに向かいます。見えました。ほかの山々に囲まれて、コポンとしたおわん型の山が!

上賀茂神社 神山を望む
上賀茂神社 神山を望む

おお…あの山から神代の昔、賀茂別雷大神がご降臨されたのか。式子内親王もあの神山を見たのかと、しばし感動にうちふるえ、その場にたたずみました。

写真を撮っていると、巫女さんが道を横切っていきました。神山と巫女さんが同時に写っている写真を撮れるとは!

これぞ、上賀茂神社という図になりました。この写真が撮れただけで、上賀茂神社に来たかいがありました。

夏越大祓(なごしのおおはらえ)

また上賀茂神社といって忘れてならないのが夏越大祓(なごしのおおはらえ)です。

上賀茂神社 ならの小川
上賀茂神社 ならの小川

毎年6月30日に行われる、上半期の穢れをはらう神事です。境内の「橋殿」にて神官が中臣大祓詞(なかとみのおおはらいことば)という祝詞を上げ、穢れをこすりつけた「人形(ひとがた)」を境内の「ならの小川」に流し、上半期の穢れをはらうという行事です。

百人一首98番・従二位家隆の歌に詠まれ、夏の風物詩として親しまれています。

風そよぐ 奈良の小川の夕暮れは
みそぎぞ夏の しるしなりける

歌に詠まれている「ならの小川」は、上加茂神社本殿の左右を流れ橋殿のところで一つに合流します。まるで鴨川と桂川が平安京の東西を流れついに鳥羽のあたりで合流するさまをも思わせます。私が行ったのは小雨降る中でしたので、水足も速く、元気に流れていました。

上賀茂神社 ならの小川
上賀茂神社 ならの小川

二葉姫稲荷神社

また上鴨神社東の丘のふもとには二葉姫稲荷(ふたばひめいなり)神社への入り口があります。

二葉姫稲荷神社
二葉姫稲荷神社

鳥居がずらっと並ぶ階段を登っていくと、

二葉姫稲荷神社
二葉姫稲荷神社

そこが二葉姫稲荷(ふたばひめいなり)神社です。祭られているのは宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)です。

二葉姫稲荷神社
二葉姫稲荷神社

ここは、深いいわくのある神社です。

上賀茂神社の境内のはずれに、摂社である片山御子神社(かたやまみこじんじゃ)があります。賀茂別雷大神の母・玉依比売命(たまよりひめのみこと)を祭った神社です。

そして神仏混交時代、神社の境内には神宮寺といって、お寺がありました。片山御子神社のそばにも神宮寺がありました。そして二葉姫稲荷はその神宮寺の鎮守社だったのです。

二葉姫稲荷神社
二葉姫稲荷神社/p>

しかし明治時代の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)で片山御子神社の神宮寺はよそに移され、二葉姫稲荷神社だけが残った…という、ひどく複雑ないきさつのある神社です。

二葉姫稲荷神社
二葉姫稲荷神社

かなり高台にあり、眼下に町並みを一望できます。上賀茂神社はどこも人が多いですが、ここは来る人がほとんどいないので、とても落ち着けます。

二葉姫稲荷神社
二葉姫稲荷神社

心霊スポットとしても有名らしく、「怖い」「ゾッとする」という方も多いそうです。私はむしろこの怪しい感じが、わくわくしました。

ゲゲゲの鬼太郎の世界というか、そのへんからひょっこり妖怪が顔を出しそうな感じ。上鴨神社の澄み切った感じもいいですが、こういう怪しい感じも、好きです。

今週末から祇園祭に行ってきますので、またレポートをお届けします。

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本日も左大臣光永がお話しました。