山科義士まつり 2019年

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こんにちは。左大臣光永です。

昨日12月14日は赤穂義士の吉良邸討ち入りの日でした。山科では「山科義士まつり」が行われました。今日はその話です。

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山科義士まつり

山科義士まつりは毎年12月14日、赤穂義士討ち入りを記念して行われる祭です。昭和49年に始まり、今年2019年は45回目ということで、山科の冬の風物詩として親しまれています。

大石内蔵助は元禄14年(1701)4月19日の赤穂城明け渡しの後、元禄14年(1701)6月28日から、翌元禄15年(1702)閏8月1日、、京都寺町四条の金蓮寺塔頭・梅林庵に移るまで、約1年2ヶ月間、山科の西野山村(京都市山科区西野山)に隠棲していました。

その史実に基づいた祭りです。

討ち入り装束に身を固めた義士行列が、毘沙門堂から山科駅前の外環状線を通って、大石内蔵助ゆかりの大石神社に向かいます。

(毘沙門堂を吉良邸に、大石神社を高輪泉岳寺に見立てているのだと思います)

午前10時半。山科駅につきました。もう行列は毘沙門堂を出発しているはずです。

11時。外環状線通りに来ると、すでにお客さんがたくさん集まっていました。どんどん…どんどん…山鹿流陣太鼓の音とともに、行列が近づいてきます。上下姿の山科区長につづいて、義士行列が進みます。

赤穂義士に続いて、幼稚園児の子供義士隊が行きます。微笑ましい!

パフォーマンス

途中、京都市東部文化会館ではパフォーマンスや踊りが披露されます。

東映太秦映画村の協力による「刃傷松の廊下」や「切腹」「連判状改め」「討ち入り」などの芝居、子供義士隊と女性陣による「大石音頭」「元禄花見踊り」が披露されます。

とくに「刃傷松の廊下」は迫力がありました!さすがプロ。腹の底から声が出てました!

午後に入って東部文化会館を出発し、行列は山科区役所前を右折。新十条通りに入ります。

先回りして大石内蔵助ゆかりの岩屋寺で行列の到着するのを待ちます。

大石内蔵助が山科に隠棲していた頃、この岩屋寺の境内に屋敷を置いていたといいます。よって大石寺とも。

本尊の大聖不動明王は智証大師円珍の作とされ、大石内蔵助の念持仏であったといいます。毎年12月14日から1月28日まで特別公開されています。

境内には大石内蔵助の遺髪塚、

四十七士の位牌と像、大石内蔵助の遺品を安置した木造堂、

大石弁天、

大石大夫手植えの梅などがあります。

境内で売ってる討ち入り蕎麦も、無料の甘酒も、美味しかったです。

大石神社

岩屋寺となりに大石神社。

大石内蔵助義雄を祭神として、昭和10年(1935)創設された神社です。宝物館には赤穂義士についての絵や書状を展示してあります。

境内には大石内蔵助の石像、

境内摂社である義人社(ぎじんしゃ)は天野屋利兵衛(あまのや りへえ)を祀ります。天野屋利兵衛は赤穂義士の吉良邸討ち入りに際し、武器を調達した大坂の豪商です。

死後、伝説化され、芝居『仮名手本忠臣蔵』では天河屋義平(あまかわや ぎへい)という名となり、幕府の拷問にあっても口を割らず、「天河屋の義平は男でござるぞ」と言った、その台詞が有名です。

そうこうしている内に義士行列が到着しました。

社前で勝どきを上げたりして、祭りのシメとなります。義士役の方々、スタッフの方々、おつかれさまでした!すばらしい祭をありがとうございました!

岩屋寺の隣の長い参道の上にあるのが山科神社です。寛平9年(897)宇多天皇の勅命による創建と伝えられます。祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)・稚武王(わかたけるのみこと)。

山科一宮とされ、この地の産土神として崇拝を集めました。かつては山城・丹波に領地を社領を持ち、社殿の規模も大きかったのが、度重なる戦火で焼失。現在は三間社流造の本殿はじめいくつかの社殿を残します。

大石内蔵助が隠棲中、ここ山科神社の奥の院である岩屋神社に参詣し、討ち入り成功祈願をしたと伝えられます。

というわけで「山科義士まつり」のレポートでした。

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