信長・秀吉・家康…音声による「聴く」戦国時代


駿府城公園 徳川家康像

織田信長・豊臣秀吉の時代から関ヶ原の合戦、江戸幕府のはじまり、大坂夏の陣で豊臣家が滅亡し、徳川家康が亡くなるまで。激動の戦国時代後半70年間を語った解説音声です。

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天正10年(1582)6月2日夜明け頃。

光秀は1万3千を率いて七条口から京都に入り、本能寺をびっしりと包囲します。

「何事じゃ?」

信長はわずかな小姓衆とともに本能寺に宿泊していました。昨夜は嫡男の信忠と京都所司代・村井貞勝を招いて、ごく内輪の席を持ちました。信長は大いにくつろぎ、明け方になって床についた所でした。

最初、さわぎが起こった時、信長も小姓衆も、下々の者のケンカと思いました。しかし、まったくそうではありませんでした。

ワアーーーー

ターン、ターーーン、タターーン

鬨の声と、銃撃の音が響きます。

「これは謀反か!いかなる者の企てぞ」

信長が森蘭丸に尋ねると、

「明智という者の仕業のようです」

「なに光秀が…!それならば、是非も無い」

ばっ。

信長はみずから弓矢を取ると、

ぎりぎりぎり

びょう

ぎりぎりぎり

びょう

二つ三つと弓を取り換えながら矢を放ちますが、

どの弓も弦が切れてしまいます。

今度は槍を手に防ぎ戦いますが、

肘に槍傷を受けたので、退きます。

「殿!あああ、殿!」

あわてふためく女房たち。

「女供は急いで逃げよ!」

そう言って逃がしました。

すでに御殿には火がかけられ、近くまで炎が迫っていました。

とこんな感じで語っています。

桶狭間の合戦のクライマックスシーンは、

なんとか中島砦にたどりつくと、信長は息つく間もなく、東海道を南下し、今川義元の本陣を突かんとします。

またも家老衆が取りつき、およしくださいと必死に説得しますが、

「聞けい。今川勢は夜通し戦い疲れ切っている。
一方こちらは新手の兵である。敵が大勢だからといって恐れるな。
勝負の運は天にあるということを知らぬか。
この合戦に勝ちさえすれば、家の名誉、末代までの功名ぞ
ひたすら進め」

山際まで軍勢を寄せた時、

どざあーーーーーー

石か氷を投げつけるような激しい雨が降り出しました

北西を向いた今川勢の顔に雨が降りつけます。織田方には、背後を押される形となりました。

「進め、進めーーーっ」

どばしゃどばしゃどばしゃどばしゃ

とこんな感じで語っています。

戦の話だけではなく、人物の逸話も多く語っています。

竹千代の駿府人質時代について。

竹千代は鷹を使うのが好きで、たびたび鷹を飛ばしていました。その鷹が、隣の孕石主水(はらみいしもんど)の屋敷によく飛び込みました。そのたびに孕石主水は「呆れた三河の小倅め」と竹千代を叱りつけました。

竹千代にはそれが屈辱でした。後に家康は、遠州高天神城の戦いで勝利した後、捕らえた孕石主水(はらみいしもんど)に切腹を命じています。子供の頃の恨みを忘れなかったんでしょうか。しつこい性格ではありますね…。

またある時の正月、竹千代は今川義元の屋敷に新年の挨拶に上がりました。そこには今川家の家臣たちが大勢集まっていました。「なに?松平清康の孫?知らぬなあ。聞いたこともない」そんなふうに、誰も竹千代に敬意をはらわない。

そこで竹千代はツカツカと縁側まで歩いていき、いきなり袴を下ろしたかと思うと、じゃーーー思いっきり小便を垂れました。「なっ…!」それを見た人々は、さすがに三河の小倅の大胆剛毅に、感心したということです。

一方、当主竹千代を今川方に取られている松平家家臣団も…悲惨でした。領地から上がる年貢はほとんどが今川方に取られてしまい、自ら鋤鍬を取って百姓仕事をしなければならないしまつ。

その上、織田との戦となると松平家臣団が最前線に駆り出されました。織田方と戦が起こるたびに、松平家では兵士が死に、残された妻子の嘆き悲しみがちまたに満ちました。

「今川は松平の譜代衆を皆殺しにしようとしているのではないか」

そんな声まで起こるのでした。それでも松平家臣団は、

「いつか殿が岡崎に戻って来られる。その時こそ…」

そう言って、耐え忍ぶのでした。

よく徳川家康の一生を「忍」の一字になぞえらますが、この「忍」は家康個人の「忍」ではない。家康を支えた松平家臣団の「忍」であったのです。

「現在の」「定説としての」戦国時代

「現在の」「定説としての」戦国時代。ここに、特に注意しました。

大河ドラマのように、歴史書に1行しか書いてないことを延々一時間に引き伸ばすことはしません。歴史書に1行しか書いてないことは、1行ぶんだけ語ります。

記録にない若い頃のエピソードを創作したり、しません。あくまでも現在の定説にのっとり、出典のハッキリした話だけを語っています。

坂本龍馬と近藤勇が子どものころ実は会っていた…などというファンタジーは語りません。

戦国時代の研究は年々進んでいます。先日も明智光秀の本能寺の変後の構想を書いた書状が見つかったように、日進月歩で新しい発見があり新しい説が唱えられています。

10年前の戦国時代と、今の戦国時代は、まったく違うものになっています。

長篠の合戦で鉄砲の三段撃ちは無かったとか、桶狭間は奇襲ではなかったとか、豊臣秀次は秀吉に切腹を命じられたわけではないとか。足利義昭の政権は信長の傀儡政権でなくてちゃんと実体のあるものだったとか。

本製品では極力最新の考証を取り入れて、「現在の」「定説としての」戦国時代を語るよう、気をつけました。

フィクションの問題

また、戦国時代の特に信長・秀吉・家康を語る上で避けられないのが、「フィクション」の問題です。

特に豊臣秀吉において顕著ですが。

たとえば秀吉が子供の頃、矢矧の橋で蜂須賀小六と出会ったとか、信長の草履取りをしていてふところで草履を温めたとか。三杯の茶の入れ方を見て秀吉が石田三成を見出したとか。

こういった話はほぼ全て江戸時代の物語に書かれていることで、つまりほとんどが作り話です。時の江戸幕府に対する不満からも、一つ前の時代の太閤秀吉という人は偉かったということで、さまざまな話が創作されました。一種の過去に対する憧れですね。

だから、草履をふところで温めたなどの話をそのまま信じることはできません。しかし。秀吉が草履を温めた話は長く日本人の中に語り伝えられてきたイメージであり、秀吉といえば草履温め。秀吉といえば草履温め。これは避けて通れない話だと思うんですよ。

そこでこの商品では、こういった「有名だけれども事実とはいえない」エピソードもしっかり語りつつ、「これは後世作られた話で、当時の記録にはありません」などと一言断っています。

つまり、フィクションと事実を明確に分けて語るよう、気をつけています。

本製品は、

本製品は、織田信長・豊臣秀吉の時代から関ヶ原の合戦、江戸幕府のはじまり、大坂夏の陣で豊臣家が滅亡し、徳川家康が亡くなるまで。激動の戦国時代後半70年間を語った解説音声です。

ぜんぶで7時間以上のボリュームですが、一話一話は数分程度の短い話で簡潔ですから、気軽に聴くことができます。

「桶狭間の合戦」「長篠の合戦」「三方ヶ原の合戦」「関ヶ原の合戦」「大坂の陣」など、有名な合戦はほぼ網羅しています。

地図・図解つきテキスト

音声に加えて、テキストpdfファイルが付属しています。pdfファイルには文章だけでなく、必要に応じて地図や系図などを添えました。特に合戦の場面は、地図を見ながら聴くと(読むと)わかりやすいはずです。

内容一覧

織田信長時代

尾張の吉法師
平手政秀の死
信長、斎藤道三と会見
日吉丸
日吉丸、信長に仕える
松平氏の系譜
竹千代の人質時代
長良川の合戦
織田信行の反乱
山口教継、信長から離反
桶狭間の合戦
信長の美濃平定
天下布武
流浪の足利義昭
足利義昭、十五代将軍となる
ルイス・フロイス
五箇条の諚書
信長の越前侵攻
姉川の合戦
本願寺顕如
志賀の陣
信長の比叡山焼き討ち
信長の近江・小谷城攻略
十七ヶ条の異見書
三河の一向一揆
武田信玄、西上
三方ヶ原の合戦
足利義昭、挙兵
槇島城の戦い
信長、朝倉・浅井を亡ぼす
羽柴秀吉
長篠の合戦
秀吉の毛利攻め
安土城造営
岡崎信康切腹事件
鳥取城の戦い
石山合戦~天王寺の戦い
第一次・第二次 木津川口の戦い
安土城完成
武田家滅亡
本能寺前夜
備中高松城
本能寺の変

豊臣秀吉時代

伊賀越の難
中国大返し・山崎の合戦
清洲会議
天正壬午の乱
賤ヶ岳の合戦
秀吉の大坂城築城
小牧・長久手の合戦
秀吉、天下人への道
伴天連追放令
聚楽第
刀狩り・太閤検地
小田原攻め
奥羽仕置と奥羽一揆
文禄の役
豊臣秀次事件
慶長の役
天下人秀吉の最期

徳川家康時代

石田三成襲撃事件
石田三成の挙兵
関ヶ原の合戦
石田三成の最期
江戸幕府の始まり
大坂の陣前夜
大坂冬の陣
大坂夏の陣・豊臣氏滅亡
武家諸法度・禁中並公家諸法度
家康薨去

総時間:約7.4時間

語り 左大臣光永


静岡講演「徳川家康の生涯」のもよう

左大臣光永。左大臣プロジェクト運営委員会代表。楽しく躍動感ある語りで好評をはくす。

学習院大学文学部ドイツ文学科中退。20代は漫画家を目指すも挫折。

30代はじめに漫画家を諦めて就職活動するも、「このバカな儀式にはつきあいきれない」とつくづく感じて、一社目で就職活動をやめる。

若い頃から深夜の墓場や神社で『おくのほそ道』『平家物語』などを暗唱するのを日課としていたため「これを職業にする」と決める。

2010年よりメールマガジン「左大臣の古典・歴史の名場面」を発行。工事現場でバイトしながらメールマガジンを書き続ける。

2012年までに事業化し、「歴史・古典語り」の専業となる。

2017年、平安京の文化と歴史を語るため、京都に移住。

2021年、『源氏物語』の現代語訳に着手。時間確保のため、酒をやめる。2023年現在、断酒継続中。

好きな生き物はアオサギ・猫・すずめ。

■仕事履歴

よくある質問

スマートフォンで聴けますか?

聴けます。ただし、インターネットに接続する必要があります。通信料が別途かかる場合がございますので、できるだけwifi環境での視聴をおすすめします。

カーステレオで聴けますか?

bluetooth接続に対応したカーステレオであれば再生できます。スマートフォンとカーラジカセをbluetoothで接続することで、車のスピーカーから音が出ます。

テキストはついていますか?

PDF形式のテキストファイルが付属しています。

本はついていますか?

本はついていません。

支払い方法は?

銀行振込、クレジット決済、コンビニ決済をご用意しています。あるいはメルマガに直接返信してください。

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ご注文いただいてから48時間以内に、「ユーザー名」「パスワード」を発行してメールでお送りします。

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スマートフォンで閲覧する場合、通信料金がかかる場合がございますので、wifi環境でのご利用をおすすめします。

≫「天下統一への道 信長・秀吉・家康」オンライン版(通常3500円→2500円)

≫「下克上と戦国時代の幕開け」オンライン版(通常3500円→2500円)

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