こんにちは。左大臣光永です。春過ぎて、すっかり青葉の季節となりましたね。いかがお過ごしでしょうか?

本日は、オンライン版「日本の歴史」のご案内です。以前CD-ROM版として発売していた第一巻「飛鳥・奈良」から第十一巻「明治維新の光と陰」まですべてを、オンライン版に対応させました。

↓↓↓音声が再生されます↓↓

https://roudokus.com/mp3/HisOnlineInfo1.mp3

「オンライン版」とは?

専用サイトにアクセスしていただき、インターネット上で閲覧していただく形となります。

ご注文いただいてから48時間以内に、専用サイトにアクセスするための「ID」「パスワード」を発行してメールでお送りします。

ログイン画面はこんな感じです。
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メールに記載されたurlから専用サイトにアクセスしていただき、そこで「ID」と「パスワード」を入力することにより、閲覧が可能になります。

●パソコンでもスマホでも閲覧できる
●発送業務がなくなるので値段を安くできる
●常にアップデートできるので情報を最新に保てる

などのメリットがあります。

第一巻「飛鳥・奈良」は、

「聴いて・わかる。日本の歴史 オンライン版」第一巻「飛鳥・奈良」は、飛鳥時代から奈良時代の終わりまでを解説した、解説音声とテキストです。

飛鳥川
飛鳥川

飛鳥時代篇は蘇我馬子や聖徳太子の時代から乙巳の変・大化の改新を経て、壬申の乱まで。

奈良時代篇は長屋王の変、聖武天皇の大仏建立、鑑真和尚の来日、藤原仲麻呂の乱、長岡京遷都を経て平安京遷都に至るまで語っています。

↓↓聖徳太子の冠位十二階↓↓

「みなさん!今日は大切なお知らせがあります」

がやがや…

「何が始まるんだ?」「さあ…」

603年12月5日、聖徳太子と大臣蘇我馬子が、役人たちを小墾田宮(おわりだのみや 奈良県明日香村)に召集します。

役人たちが沸き立つ中、聖徳太子は、よく通る声で話し始めます。

「この国をよりよくするためにはどうしたらいいか?
私たちは考えました」

「私と、大君(推古天皇)と蘇我の大臣とで、
考えました!」

「そこで、私たちは意見の一致を見たのです!
今まで制度の、何がいけなかったのか、という点において!」

ざわざわ…

「親が偉ければ子も偉い。親が貧しければ子も貧しい。
それでいいんでしょうか?
不公平だと思いませんか?ね、そこのあなた!
そうそう、あなた、どう思います?」

「え、まあ、そりゃあ…」

「しかし皇子さま、われわれ貧乏人にはどうにもなりませんよ」

「ごもっともです。貧乏人の子は貧乏人。
努力してもしょうがない。これは残念ながら、事実でした」

「昨日までは!」

ざわざわっ…

「私は今日、新しい制度を提案したい!
みなさんに、提案したい!
身分や家柄に関係なく、手柄を立てたり
能力のある人は出世できる新しい官位制度を!!」

「徳・仁・礼・信・義・智。
それぞれを大小に分け、ぜんぶで十二階の官位。名付けて…」

「冠位十二階」

「そして、各階ごとに冠を授け、一目でわかるようにします」

「へーえ、じゃあ遠くからでも冠の色を見ればわかるなあ」
「そりゃあ、わかりやすい」

「遠くから偉いのが近づいてきたら、へへーって頭下げりゃいいし、
下っ端がきたら、こっちがふんぞり返ってりゃいいんだ」

「それよりも、頑張り次第で出世できるってのが張り合いあるよ」
「よし、俺は頂点に立ってやるぜ!」

その場に並み居る役人たちは、大いに盛り上がっていました。

「馬子殿、うまくいきますかね」

「皇子さま、我々の手で、うまくいかせるのです」

と、こんな感じで語っています。

↓↓鑑真和上が来日を決意する場面↓↓

742年10月、栄叡(ようえい)と普照(ふしょう)は揚州の大明寺(だいめいじ)へ行き、鑑真和上の足元に頭をつけて最敬礼し、言います。

「仏法が東に伝わり、日本にまで来ました。しかし法(おしえ)を説く人はいても、正しく戒律を伝える人がいません。日本には昔、聖徳太子という方がおられ、「二百年後に仏法が盛んになるだろう」と言われました。今がそのめぐり合わせの時です。どうか東国日本に渡り戒律を説いてくださる和上はおられませんか」

すると鑑真は言いました。

「南岳の彗思(えし)禅師が亡くなった後、日本の王子に生まれ変わり仏法を盛んにし衆生を救ったと聞いたことがある。長屋王という方は千領の袈裟を作って、中国の高僧たちのために送ってくださった。刺繍に「山川は域を異にすれども、風月は天を同じくす。諸(これ)を仏子(ぶっし)に寄せ、共に来縁(らいえん)を結ばん」とあった。してみると日本は仏法が盛んになるのに縁のある国である。誰か、この遠方から来られた方々のために日本国に向かい、仏法を伝えるものはいないか」

南岳の彗思禅師は中国南北朝時代の高僧で、中国天台宗の二代目とされる人物です。そして長屋王が送った袈裟にあったという言葉、

山川異域
風月同天
寄諸仏子
共結来縁

山川は域を異にすれども、
風月は天を同じくす。
諸(これ)を仏子(ぶっし)に寄せ、
共に来縁を結ばん。

日本と中国は山川は違えど
風や月は同じ天でつながっている。
これを仏の弟子に与え、
ともに來世での縁を結ぼう

「誰か、この遠方から来られた方々のために日本国に向かい、仏法を伝えるものはいないか」

ざわざわ…

皆は黙ってしまい、一人も返事をしません。その中に祥彦(しょうげん)という僧が、

「日本は果てしなく遠く、無事にたどり着くことは難しいです。日本と中国の間には大海が広がり、行き着く者は百人に一人もおりません。その上我々は修行も不十分で、満足な働きができないでしょう。それで皆、黙ってしまうのです」

鑑真が答えて言うことに、

「これは仏法のためにすることである。どうして命を惜しむことがあろうか。誰も行かないのであれば、私が行く」

祥彦が答えて、

「鑑真さまが行かれるのなら、お供いたします」

こうして鑑真と祥彦以下21名の僧が日本へ渡ることになりました。鑑真このとき55歳。

と、こんな感じで語っています。

「飛鳥・奈良」収録内容

01 継体天皇の倭入り
02 磐井の乱
03 仏教の伝来
04 蘇我・物部の争い
05 蘇我馬子の野望
06 推古天皇
07 遣隋使
08 冠位十二階と憲法十七条
09 舒明天皇
10 蘇我氏の「専横」
11 中大兄皇子と中臣鎌足
12 乙巳の変(645年)
13 大化の改新(645年)
14 蘇我倉山田石川麻呂の粛清(649年)
15 有馬皇子の変(658年)
16 阿倍比羅夫の蝦夷征伐(658年)
17 斉明天皇の遠征(661年)
18 白村江の戦い(663年)
19 大津京遷都と天智天皇即位(667年)
20 大海人皇子の吉野降り(671年)
21 壬申の乱(672年)
22 天武天皇(673年)
23 持統天皇(690年)
24 藤原京(694年)
25 藤原不比等と平城京遷都(710年)
26 元明天皇と平城京遷都(710年)
27 『古事記』と『日本書紀』
28 大伴旅人と隼人の乱(720年)
29 長屋王の変(729年)
30 天然痘の流行と藤原四兄弟の死(737年)
31 藤原広嗣の乱(740年)
32 四度の遷都(740~745年)
33 三世一身の法と墾田永年私財法(723、743年)
34 民衆を導く行基
35 大仏建立(752年)
36 鑑真の来日
37 孝謙天皇と藤原仲麻呂(749年)
38 橘奈良麻呂の変(757年)
39 藤原仲麻呂の乱(764年)
40 宇佐八幡宮信託事件(769年)
41 光仁天皇~天武系から天智系へ(770年)
42 『万葉集』の成立

収録時間:約5.7時間

本製品は【オンライン版】です。

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早期お申込み特典

そして早期お申込み特典です。

2020年5月31日までにお申込みの方へ。「解説音声 額田王の歌」をお送りします。本編同様、オンライン版です。

『万葉集』を代表する女流歌人・額田王。

船団を率いて遠征の途中、さあ、潮の流れもよくなってきました。今こそ漕ぎ出しましょうと、

熟田津(にぎたつ)に船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな

茜さす紫の野で、誘いをかける大海人皇子に「あなた、見られたらまずいです。私は今は人妻なのですよ…」とたしなめている歌、

茜さす紫野行き標野(しめの)行き 野守(のもり)は見ずや君が袖振る

額田王の歌は時に雄大に、時に繊細に、優雅に、そして全体を鋭い知性が包み、今なお多くの人の心をとらえてやみません。

はじめ大海人皇子に愛され、後に天智天皇に愛された。絶世の美女であった…とも言われますが、詳しい経歴はほとんど不明で、むしろその謎に包まれた所が、後世の人のロマンをかきたててやみません。

この解説音声は、額田王の歌九首をわかりやすく解説したものです。約25分です。本編同様、オンライン版です。

収録内容

秋の野のみ草刈り葺き宿れりし…
熟田津(にぎたづ)に船乗りせむと月待てば…
茜さす紫野行き標野行き…
君待つと吾が恋ひ居ればわが屋戸の…
味酒(うまさけ) 三輪の山 あをによし…
冬ごもり 春さり来れば…
古に恋ふらむ鳥は霍公鳥(ほととぎす)…
み吉野の玉松が枝(え)は恋(は)しきかも…
かからむの懐(おもひ)知りせば大御船(おおみふね)…

収録時間: 約25分

本編の歴史の解説音声とあわせて聴くことで、飛鳥時代の風景が、飛鳥人の息吹が、より立体的に、浮かび上がってくることでしょう。

5月31日までの早期お申込み特典です。お申込みはお早目にどうぞ。

↓↓お申し込みはこちら↓↓

というわけで「聴いて・わかる。日本の歴史 オンライン版」、第一巻「飛鳥・奈良」に始まり、第十一巻「明治維新の光と陰」まで、

今回すべて、オンライン版に対応しました。

どこから聴いても、読んでも、楽しめ学べる内容になっています。ぜひ興味のある、好きな時代から聴いてみてください。

とくに人気が高いのは、第一巻「飛鳥・奈良」と、第十巻「幕末の動乱」の2つです。飛鳥時代は天智天皇や藤原鎌足、奈良時代は藤原不比等や聖武天皇、光明皇后、幕末は新選組、高杉晋作、坂本龍馬といった、おなじみの登場人物や事件がたくさん出てきますので、あああれか、あの話かと、楽しみながら聴いてくださっている方も多いようです。

それぞれの詳しい内容とお申込みは、リンク先からお願いいたします。

日本の歴史 飛鳥・奈良 オンライン版(2500円)
https://sirdaizine.stores.jp/items/5ebdad7f55fa036333713491

日本の歴史 幕末の動乱 オンライン版(2500円)
https://sirdaizine.stores.jp/items/5e26682dfa03d76d3df76e1e

そのほか、「日本の歴史」シリーズ
https://sirdaizine.stores.jp/?category_id=5398073183f1532723000293

※サーバー負荷の関係で、販売するID数に制限をもうけています。販売は予告なく終了しますので、お申込みはお早めにどうぞ。

采女の袖吹き返す飛鳥風
都を遠みいたずらに吹く

(采女の袖を吹き返していた飛鳥の風が、飛鳥の都が遠くなったので、今はただむなしく吹いている)

694年、持統天皇により藤原京が完成され、都遷しが行われます。天武天皇以来20年以上にわたって都が置かれた飛鳥浄御原宮を離れ、なじみの無い都に、移らなければなりません。

その時、志貴皇子は、慣れ親しんだ采女(女官)を思ってこの歌を詠みました。采女の袖を吹き返していた飛鳥の風。藤原京に都が遷って、飛鳥の都は遠くなるので、その飛鳥の風もいたずらに吹くだけになるだろう。

年月もいまだ経なくに明日香川
瀬瀬ゆ渡しし石橋も無し

(都が遷ってから、まだいくばくの年月も経っていないのに、飛鳥川の瀬瀬を通して渡してあった石橋はもう姿が見えなくなっている)

藤原京遷都後、華やかだった昔の飛鳥を懐かしんで詠んだ歌です。

こういう歌を読むと、飛鳥という場所が、なにか特別な場所だったんだなぁと、しみじみ思います。

何年か前の春、飛鳥寺を訪れました。蘇我馬子創建の日本最古の仏教寺院です。アーモンド型の顔をした「飛鳥大仏」で有名ですね。

飛鳥寺
飛鳥寺

飛鳥大仏
飛鳥大仏

その飛鳥大仏を見ながらですね、見物客の方がしみじみつぶやいて話が、印象に残りました。

「50年ぶりですわ」

「はあ50年ですか」

「前来たんが小学校の修学旅行ですから。
なんか人生の節目にでもまた、大仏さんに
ご報告に上がろ思うとりましたけど、
なんやかんやで50年かかりましたわ」

なんか、しみじみと、こみ上げてくるものがありました。

やはり、昔も今も、飛鳥は日本のふるさとなのです。

本日も左大臣光永がお話しました。

ありがとうこざいます。ありがとうございました。

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