『徒然草』より「ただ、ここもとを正しくすべし」
こんにちは。左大臣光永です。
昨日、浅草橋に行ったのですが、ちょうど東京マラソンの日だったんですね。しかし、マラソンやってる大通りの近くを歩いた時、私は考え事をしていて(いつもですが)、ブツブツ言いながら歩いてて、まっったくマラソンの行列が、見えなかったんですよ。
後で「マラソンやってるよ」と人に言われて、あ、なるほどやってるなあと気づきました。見るとすごい人数じゃないですか!こんな目立つ大行事も、集中してるとまっっったく見えなくなるんだなあと、私は自分の集中力に感心しました。目の前でマラソンやってても、人は集中してると、それが見えなくなる!この集中力があれば、人はどんな大きな仕事も成し遂げられます。勇気がわきました。
▼音声が再生されます▼
http://roudokus.com/mp3/Tsurezure171.mp3
さて本日は『徒然草』より「ただ、ここもとを正しくすべし」
です。
先日TAMA市民大学で行った学習講座のライブ録音です。
ただ、ここもとを正しくすべし
貝をおほふ人の、我がまへなるをばおきて、よそを見わたして、人の袖のかげ、膝の下まで目をくばる間(ま)に、前なるをば人におほはれぬ。よくおほふ人は、余所(よそ)までわりなく取るとは見えずして、近きばかりおほふやうなれど、多くおほふなり。碁盤のすみに石をたててはじくに、向ひなる石をまぼりてはじくは、あたらず。我が手許(てもと)をよく見て、ここなる聖目(ひじりめ)を直(す)ぐにはじけば、立てたる石必ずあたる。
万(よろづ)の事、外(ほか)に向きて求むべからず。ただ、ここもとを正しくすべし。清献公が言葉に、「好事(こうじ)を行(ぎょう)じて、前提を問ふことなかれ」と言へり。世を保たん道もかくや侍らん。内をつつしまず、軽く、ほしきままにしてみだりなれば、遠き国必ず叛(そむ)く時、はじめて謀(はかりごと)を求む。「風にあたり、湿(しつ)にふして、病を神霊(しんれい)に訴ふるは、愚かなる人なり」と医書に言へるが如し。目の前なる人の愁(うれえ)をやめ、恵みをほどこし、道を正しくせば、その化(か)遠く流れん事を知らざるなり。禹の行きて三苗(さんびょう)を征せしも、師(いくさ)を班(かえ)して、徳を敷くにはしかざりき。
『徒然草』 百七十一段
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どういう過程を経て、試行錯誤のすえに形となっていったのか?
ご自分で俳句や短歌を作るという方には
着想のヒントになるはずです。
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本日も左大臣光永がお話しました。ありがとうございます。ありがとうございました。











