『徒然草』より「専門を磨け。専門外に口出しするな」
こんにちは。左大臣光永です。八月も最後の一日となりました。あなたにとってどんな八月だったでしょうか?私は昨日、友人と江古田の居酒屋で飲みました。夫婦でやっているこじんまりとした店で居心地がいいので店長も交えて朝三時まで喋りまくりですよ。しかし今日起きたら、あんなに話した内容がほとんど思い出せないです!酒が入っての話というものが、いかにあてにならないか。実感しました。
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では、本日の本編です。
『徒然草』より「専門を磨け。専門外に口出しするな」という話です。
▼音声が再生されます▼
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よろづの道の人、たとひ不堪(ふかん)なりといへども、堪能(かんのう)の非家(ひか)の人にならぶ時、必ず勝る事は、たゆみなく慎みて軽々(かろがろ)しくせぬと、ひとへに自由なるとの等しからぬなり。
芸能・所作のみにあらず、大方のふるまひ・心づかひも、愚かにして慎めるは得(とく)の本(もと)なり。巧みにしてほしきままなるは、失(しつ)の本(もと)なり。
第百八十七段
「あらゆる道の専門の人は、たとえ未熟であっても、巧みな専門外の素人と並んだ時、必ず勝っている事は、たゆみなく慎重にやって軽々しく行わないのと、ひたすら好き放題にやることが等しくないということである。
芸能や所作のみの話ではない。大方のふるまい、心配りにおいても、愚鈍であっても慎重にやるのは、成功の元である。巧みでも好き放題にやるのは失敗の元である」
人ごとに、我が身にうとき事をのみぞ好める。法師は兵(つわもの)の道を立て、夷(えびす)は弓ひく術(すべ)知らず、仏法知りたる気色(きそく)し、連歌し、管弦を嗜みあへり。されど、おろかなるおのれが道よりは、なほ人に思ひ侮られぬべし。
第八十段
「誰も彼も、自分の身に縁遠いことばかり好む。法師は武芸の道をおさめようとし、荒武者は弓引くやり方を知らず、仏法を知っている様子をし、連歌を行い、管弦を嗜みあっている。しかし、中途半端に極めた専門分野よりも、専門外のことはいっそう人にバカにされるに違いない。」
専門分野を磨けという話です。ひたすら専門分野を磨き、脇道にそれるな、と。あれもこれもできるというのは、結局すべてが薄くなるんです。狹く深く。ひたすら一つの分野を追及することの大切さ。
そして、専門外のよく知らない分野についてはコメントを控えろと『徒然草』は説きます。
一道(いちどう)に携(たずさわ)る人、あらぬ道の筵(むしろ)に臨みて、「あはれ、わが道ならましかば、可くよそに見侍らじものを」と言ひ、心にも思へる事、常のことなれど、よにわろく覚ゆるなり。知らぬ道のうらやましく覚えば、「あなうらやまし。などか習はざりけん」と言ひてありなん。
「一つの専門の道に携わる人が、専門外の分野の会合に参加して、「ああ、私の専門分野の話だったら、こんなふうに門外漢として傍観してはいませんのに」と言い、心にも思う事は常のことであるが、たいそう悪く思われるのだ。知らない分野のことがうらやましく思うなら、「ああうらやましい。どうしてこの分野を習わなかったのだ」と言っていればいいのだ」
専門外のことについてまであれこれコメントしたがるのは人の常だが、それはよくないというのです。
私も以前、「元リクルートのトップ営業マン」から当方のやっているインターネット販売について、あれこれ聞いてもいないアドバイスをされて、ヒジョーーに不愉快な思いをしたことがあります。そのアドバイスも正しい内容ならまだマシですが、全て方向違いな間違ったアドバイスばかりでした。有益な話は、一つもありませんでした。
インターネットビジネスに不可欠な集客・販売の知識。コピーライティングの知識。検索エンジンの知識など一切ないままに、自分の知っていることの範囲からのテキトーにコメントするから、方向違いなことを言ってしまうんです。
知らないことなのに、なぜ口をつぐまないのか?専門外なのになぜ言いたがるのか?それはアドバイスするということには高揚感が伴い、気持ちいいからです。自分を上の立場に置いて、あれこれ言うことは快感だからです。
だからこそ、その快感に身を任せるのは危険です。自分の知らない分野については口をつむぎましょう。言いたくなっても、黙っていましょう。てか「元リクルート」ごときがプロの仕事に対して偉そうにコメントすんな。身の程をわきまえろって話です。
しかしこの「専門外へのコメント」。やってしまいがちです。気をつけたい所です。
特に教育問題なんかは、人間誰でも一度は学校に通っているから、なんか言いたがるもんですよね。こうしたらいいじゃないのってコメントしたがります。しかし、その人が学校に通っていた頃と、現在とでは、社会状況も、学校のありようも全く違うし、今の学校は今の学校なんです。いろいろと、外からはわからないことがある。コメントするならよほど時閒をかけて勉強した上でないと、言えません。それが面倒なら、口をつぐんで何も言わないほうがよいでしょう。
経営者が本を書くのも痛々しいと思います。経営者なら経営してください。本を書くは専門外でしょう。今はちょっと会社を経営したら、もう本を出したがる。
そんな程度で本を出すから、内容の薄い「ビジネス書」が乱発され、森林資源がムダになるんです。あの手の「ビジネス書」は読まなくても『孫子』と『論語』にすべてエッセンスは書かれてます。
「ブランディングのため」とか言って、無理に本を出さないでください。まして最近は「出版したい人のためのセミナー」や、コンサルタントまであるじゃないですか。アホらしいの一言です。
セミナーやコンサルなんて受けてる段階で、その人は著者には向きません。本はどうしても書きたくて、訴えたくて、そうしなければ死んでしまうという人だけが書いてほしい。また、そんな本だけを読んでいきたいと、私は思うのです。
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